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"インドア派 vs アウトドア派"の議論に終止符を

インドア派という言葉がある。
余暇を屋内とりわけ自宅で過ごすことを好む人々のことだ。
それに対をなす言葉はアウトドア派だ。
余暇があれば、いや、余暇を捻出して屋外に飛び出していくタイプの人々だ。
この季節はアウトドア派にとっては最高の季節だ。
キャンプに川遊びにサーフィンにBBQにフェスにと屋外イベントが目白押しだ。
ぼくはというと「意外にインドア派」である。
意外というのはぼくを直接知る周囲の人間にとって、ということである。
ぼくは社交性がある方だし、なにかに誘われるとふたつ返事でノっかることも多い。
かつ日本中をひとりで転々と引っ越してきた。
我ながら思い切りと行動力はあると思う。
が、日々の生活、特に休日には家にこもっていることがわりと多い。
映画を観たり本を読んだりしている。
出かけるとしても、せいぜいUberEATSの配達かジムかまいばすけっとへ買出しに行くくらいだ。
そんな平和な休日をぼくなりに楽しんでいるし満足もしている。
しかしこの時期テレビやラジオ、そしてSNSはこぞってアウトドアイベントを取り上げる。
そういうのを見るとアウトドア至上主義というか、アウトドアは無条件で素晴らしいものというような脅迫観念を掻き立てられる。
一日中家にいた自分がなんだかみじめに感じられるような、負け組のような…。
でもわかってほしいのが、多くのインドア派の人間だってアウトドアのよさをちゃんとわかっているのだ。
ただどっちかというと部屋でのんびりするのが好きっていうだけ。
それにいろんなタイミングさえ合えば、どんなインドア派の人間だって旅行なりフェスなりに行くことにやぶさかではない。
ぼくだってそうだ。
逆にアウトドア派の人間であっても、旅行帰りに自宅のベッドに倒れこむ素敵さとか、仕事終わりにお風呂につかるいやしだとか、好きな人と自宅でNetflixを観ながらくつろぐ時間だとか、アウトドアならではのたのしみも知っているだろう。
言うまでもなく100%アウトドア派も100%インドア派も存在しないのだ。
きっとかつてのジプシーたちですら自分の箱馬車の中に安らぎを見出していたはずだ。
この世には厳密にはアウトドア派もインドア派もいない。
いるのは半ドア派のみだ。(了)